白い部屋で目が覚めた

電子音
鉄パイプ
清潔な笑顔

ここじゃない

こっちだ
と呼ぶ廊下があり

電気コード
腹のベルト
ぶちぶちと
断ち

ビニル床
ひたひたと
四肢

シロワワさん
シロワワさん
どうしました

飛び降りろ
と呼ぶ窓があり

一瞬

つつじか
何か
受け止められて
生け垣の

さあ
と呼ぶ暗がりがあり

何万と
ここで産んだ女たちの
肺が集まってきて
聴いている

いきむな
吐け

草の上
まるくなり
うずくまり
のめりこみ

ふ が
う になり
う が
ウ になり
ウ が
ン になり

吠えたら
犬とかぶった

目と
股から
熱いもの

粘膜の内側
ゆっくりと

もう一度吠えたら
空が割れた

割れ目に眼


何万と

知っている
彼女らを知っている

名前を呼ぼう
とするが

もう唇は
縦にしか
動かない

永い一瞬

股から
湯気

 

腹の上
なまぬるく
はいあがって

 

白い街灯の下
男が二本足で立っていた